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今日の『へー!』発見ノート

日常の"なぜ?"を知識に変える、日刊雑学ノート。
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【着物】左右どっちが上?「左前」がタブーになった意外な歴史と雑学

【着物】左右どっちが上?「左前」がタブーになった意外な歴史と雑学

【着物】左右どっちが上?「左前」がタブーになった意外な歴史と雑学


【着物】左右どっちが上?「左前」がタブーになった意外な歴史と雑学



皆様、こんにちは!「今日の『へー!』発見ノート」へようこそ。浴衣を着る機会や、冠婚葬祭で着物に触れるとき、「あれ?どっちを上に重ねるんだっけ?」と迷ったことはありませんか?


正解は「右前(右の身頃を先に体に合わせ、左側を上に重ねる)」ですが、実はこのルールが定まったのは1300年以上も前のことなのです。今回は、この「合わせ」の左右が決まった驚きの理由を解説します。



1. 「右前」の本当の意味とは?


まず、よく混同されるのが「右前」という言葉の意味です。この「前」とは「手前(時間的に先)」という意味で、「右側の布を先に体に合わせる(=自分から見て右側が下、左側が上になる)」という状態を指します。


資料や古い慣習を確認すると、現在の日本で私たちが日常的に着る場合は、男性も女性も関係なく、例外なくこの「右前(左側が上)」が正しい着方とされています。


2. 法律で決まっていた!「衣服令」の衝撃


では、なぜ「左側が上」と決まったのでしょうか。その理由は、飛鳥時代の719年に出された「衣服令(いぶくりょう)」という法令にあります。当時の元正天皇が「天下の百姓(国民すべて)、襟を右前にせよ」という命令を出したのです。


当時、日本が文化の手本としていた中国(唐)では、「高貴な人は左側を上に、庶民は右側を上にする」という考え方がありました。しかし、日本はこの法令によって、身分を問わず全員が「右前(左が上)」で統一することに決めたのです。これが現代まで続く着物のルールのルーツです。


3. なぜ「左前」は亡くなった人の着方なの?


逆に、左の身頃を先に合わせる(右側を上にする)「左前」は、亡くなった方の装束(死装束)でのみ行われます。これにもいくつかの説がありますが、一般的には以下のような理由が挙げられます。


  • 逆転の思想:死後の世界はこの世と反対であると考え、「あべこべ」にする。
  • 高貴な扱い:かつての「左側を上にできるのは高貴な人だけ」という習慣に基づき、最後のお別れの時だけは最高に敬意を払った装いにする。


このような歴史的・宗教的な背景があるため、生きている人間が左前にすることは「縁起が悪い」として強く避けられるようになったのです。


まとめ


何気なく守っている着物のルールには、1300年前の法律が関係していました。今回の「へー!」ポイントはこちらです。


  • 正しい着方:男女ともに「右前(自分から見て左側が上)」が正解。
  • 歴史の始まり:奈良時代の719年、法律(衣服令)によって定められた。
  • 左前の理由:死装束で左前にするのは、日常と区別する「逆」の思想や、故人への敬意から。


浴衣や着物を着る際は、「右手を懐(ふところ)にすっと入れられるのが正しい形」と覚えておくと、迷わずに済みますよ!


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