【言葉の豆知識】「ふいんき」は間違いだけど、「ふんい」は正しかった?意外な言葉の記述
皆様、こんにちは!言葉の「へー!」を探求する、辞書ブログです。毎日一語、日常の何気ないテーマから発見がある。そんな豆知識を分かち合いたいと思います。
今日取り上げるのは、誰もが使う言葉「雰囲気」(ふんいき)です。
この言葉、時々「ふいんき」と読み間違えられることがありますが、これは音の入れ替わり(音位転換)で起こる間違いであり、辞書には「ふいんき」という項目は存在しません。しかし、この「雰囲気」には、辞書を紐解くと見えてくる、もっと面白い「別ルート」の読み方があったんです。
辞書が示す古の読み方「ふんい」
辞書などを参照すると、「雰囲気」にはかつて「ふんい」という読み方が存在したことがわかります。特に明治・大正期にかけては、「フンヰ(ふんい)」として広く使われていた歴史があります。(資料により記載の有無や扱いが異なります。)
つまり、「ふいんき」は間違いですが、「き」のつかない「ふんい」は、かつて正しい、または許容されていた読み方だったのです。これは、言葉の移り変わりを示す興味深い事実ですね。「へー!」と思っていただけたでしょうか?
もともとは気象学の専門用語だった!
さらに言葉の定義を深く見ると、「雰囲気」という言葉のルーツが明らかになります。「雰囲気」の第一義は、私たちが日常的に使う「その場の空気」という意味ではありません。
辞書には、まず以下のような、専門用語としての定義が記されています。
ふんい‐き【雰囲気】
- 地球を包む空気。または、天体を包む気体。大気。アトモスフィア。
- (転じて) ある場所や場がかもしだす特有の気分・気分。ムード。
そう、「雰囲気」は元々、英語の "atmosphere" の訳語として生まれた、「天体を包む気体、大気」を指す言葉でした。
私たちが現在、2番目の「ムード」という意味でしか使わないのは、この言葉が専門用語から日常語へと「転じた」結果なのですね。言葉の歴史は、そのルーツを教えてくれています。
まとめ
言葉は時代と共に変化しますが、そのルーツには常に面白い発見があります。
- 「ふいんき」は間違い。
- 「雰囲気」には「ふんい」という古の読み方が存在した。
- 「雰囲気」の元々の意味は「天体を包む大気」。
言葉の一項目を深掘りするだけで、日常の言葉が持つ背景を知ることができ、少し豊かになります。
それではまた明日、次の「へー」な豆知識でお会いしましょう!
