【身体の雑学】どうして涙は「しょっぱい」の?体内の塩分濃度と涙の役割
皆様、こんにちは!言葉や自然の「へー!」を探求する、辞書ブログです。毎日一語、日常の何気ないテーマから発見がある。そんな豆知識を分かち合いたいと思います。
今日取り上げるのは、私たちの感情や、目の健康に欠かせないもの、「涙(なみだ)」です。涙をなめたとき、誰もが「しょっぱい」と感じますよね。なぜ、悲しくて流す涙も、玉ねぎで出る涙も、その味は決まって塩辛いのでしょうか?
このしょっぱさの正体は、私たちの身体が持つ生命維持の仕組みと、深い関係があるのです。目から出る水なのに、なぜ塩が入っているのか、その秘密を探ってみましょう。
涙の成分と、その味の秘密を深掘りしましょう。
涙の源は「体液」
資料によると、涙は特別な水ではなく、私たちの身体の中を流れている「体液(たいえき)」から作られています。体液とは、血液や細胞の周りにある液体のことで、私たちの身体の約60%(子どもではもっと多い)を占める水分のことです。
涙を作る「涙腺(るいせん)」は、この体液(血液の液体成分)を材料にして涙を作り出しています。そのため、涙の成分は体液の成分と非常に似ているのです。
しょっぱい味の正体は「塩分」
私たちの体液には、生命活動を維持するために欠かせない様々なミネラルが含まれています。その中でも最も量が多いのが、「塩分(えんぶん)」です。化学的には「塩化ナトリウム」と呼ばれるもので、食塩と同じ成分です。
- 体液には、約0.9%の塩分濃度があることが、生理学的に最も重要だとされています。(このため、病院で使われる点滴も、この濃度に近い生理食塩水が使われます。)
- 涙は、この体液から作られるため、やはり同じく約0.9%前後の塩分を含んでおり、その結果、「しょっぱい」味になるのです。
この塩分は、神経が信号を伝えるため、筋肉を動かすため、そして細胞の浸透圧(水分バランス)を保つために、身体にとって絶対に必要なものです。つまり、涙がしょっぱいのは、私たちが生きるために必要なミネラルが、そのまま含まれている証拠なのです。
涙の主な役割
涙の役割は、感情を表すことだけではありません。実は、涙は一日中目の中で作られており、大きく三つの重要な役割を担っています。
- 目の保護と洗浄: 目に入った小さなゴミやホコリを洗い流し、細菌の侵入を防ぐ役割(リゾチームという抗菌成分も含む)。
- 目の潤滑: 目の表面(角膜や結膜)を乾燥から守り、まばたきをスムーズにする役割。
- 栄養補給: 目の表面に酸素や栄養を供給する役割。
涙のしょっぱい成分は、目の細胞を傷つけず、最も自然な形で目の表面を潤すために、体液と同じ濃度に保たれている、身体の知恵なのです。
まとめ
涙がしょっぱい秘密。
- 涙は、私たちの体内の「体液」を材料にして作られている。
- 体液には、生命活動に必要なミネラル(主に塩化ナトリウム)が、約0.9%という一定の濃度で含まれている。
- この塩分がそのまま涙に含まれるため、涙の味はしょっぱい。
- 涙の塩分濃度は、目の細胞を傷つけずに潤し、保護するために最適な濃度に保たれている。
今日から涙を流すたびに、それが「生きるために必要なもの」でできていると感じてみてください。本当に「へー!」な発見でした。
それではまた明日、次の「へー」な豆知識でお会いしましょう!
